2011年08月09日

フライデー



フライデーは、写真報道のジャンルを開拓したフロンティア的な写真雑誌です。小田実ではありませんが。「何でも見えやろう!」的な興味本位の精神を貫いているフォトジャーナリズムがその根幹にあります。


しばしばフライデーと言うと、芸能ネタのゴシップの写真集と思われがちですが、その実社会ネタや海外ネタの、フォトジャーナリストが身体を張った貴重な写真も掲載されています。ただ営業的には売れなければ、雑誌を出版する事が出来ませんから、売上を伸ばすためにフライデーは芸能関係の特ダネ写真を掲載しているだけです。


そのフライデーがインターネットに雑誌のコンテンツサイトを開設して、会員になるとフライデーの写真が見れるようになりました。いよいよ出版界もインターネットのサイトを利用した、コンテンツの配布に着手し始めた証拠です。


特にフライデーのような、フォトジャーナリズムの場合、紙面や出版コストに関係なく、旬の情報を公開できる事は、まさに最適なメディアと言えるでしょう。こうした傾向はフライデーだけでなく、文字を主体とした文学などの分野でも導入が加速されていくでしょう。


音楽などは既にインターネットを介してIpodなどへ配信されていますし、動画もグーグルのユーチューブで盛んに配信され、映画などもそのうちインターネットから配信されるようになるのも時間の問題でしょう。この期に及んでフライデーなどが、インターネットを介して紙メディアの替わりに電子データとして配信するようになって、出版界はもはや紙メディアの情報配信へとシフトし始め、ここ数年でほぼ移行は完了するでしょう。


ただし紙ベースのコンテンツがまったく必要なくなるかと言えば、出版の印刷技術やその時代の文化的な遺産として、保存されるようになるのは当然でしょうが、そのような意味でしか、紙ベースのコンテンツは必要なくなるというのは、流石にさびしい思いがしますが、メディアのイノベーションは常に劇的なものです。


例えば蓄音機のSP板からLP板へ移行した時も劇的でしたが、CDからDVDへと、メディア媒体の進歩は加速するばかりで、止まる事を知りません。紙ベースの文字が電子データに取って代わられたときから、紙から他の媒体にシフトする事は、運命付けられたもので、後はコストの問題だけでした。そうした時代の変遷のなかで、フライデーがインターネットのウエッブ雑誌として変化していくのは、フライデーらしいと言えばフライデーらしい運命と言えます。


posted by 智恵蔵 at 11:17| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月08日

ブックオフ



ブックオフは、古本業界に新たなビジネスモデルを構築して、旋風を巻き起こしましたが、その手法は旧来の古本屋業とは全く異なるもので、中古品として古本を取り扱わず、製品として取り扱うことで、ニッチな古本のマーケットを一挙に拡大してしまいました。


車の業界を見れば同じような手法で、中古車が流通されている事が理解されるはずです。新車と中古車の住み分けをして、中古車の評価基準があってこその中古車市場ですが、同様にブックオフのビジネスモデルで最大のポイントは、中古本の評価基準であり、およそそれまでのコレクター紛いの古本の評価基準とは違うものです。


コレクターが評価する古本の価値は、流通と言う意味では意味をもたず、その希少価値のみが評価の基準になります。それは本の本来の価値からすれば、邪道と言って良いでしょう。むしろブックオフの本に関する評価は、データコンテンツとしての本の評価であり、売れ残る本は、本としての価値のないものと断じている事です。一見販売主義で売れる本しか取り扱わないのがブックオフと言えなくもありませんが、実際に大量に出版される本において、再販制度によって廃棄される事も多く、価格が高いので売残ってしまった本を、再販の枠を越えて安い値段で流通させるビジネスモデルが、ブックオフのビジネス手法と言えます。


出版文化の冒涜とか金儲け主義とかいろいろブックオフを非難する声もありますが、出版界の再販制度を擁護する勢力からのもので、正直時代錯誤もはなはだしいと言わざるを得ません。なぜなら紙媒体の情報にどれだけの価値があるのか、甚だ疑問だからです。本でしか情報を伝達したり、保存出来ない時代ならいざ知らず、学術情報や小説や詩などの文学においても、紙の媒体である本に拘る必要はなく、電子データとして保存出来ますし、虫にページが食われることもありません。


そうしたメディアの進化を踏まえた上で、本を商品として見た場合、漫画などのビジュアル系の本が価値をもつのは当たり前で、絵そのものが価値をもつコンテンツだからですが、それに異論が有れば、小説などを文庫本にしない事です。単行本として立派な装丁や表紙のデザインを凝らして、ほんの中身より工芸品としてのブックアートを目指せば、漫画本と同じ意味の価値がでてくると言えますが、文庫本を出すこと自体、装丁よりも本の中身に価値があることを意味しています。そうした価値観からすれば、ブックオフのビジネスは至極真っ当なものと言えるでしょう。


posted by 智恵蔵 at 11:32| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月03日

フジテレビ



フジテレビはホリエモンの買収劇から一転して、着々とマルチメディアの分野や通販分野へ進出する速度を速めています。実際最近のメディアは、生き残りを賭けたサバイバル競争の様相を呈しています。今や映画産業に占めるフジテレビなどのTV局の存在は大きくなっていますが、今まで単にコンテンツをスポンサーの資金で製作して放映していたのと違い、自ら販売業に着手した事は、コンテンツのキャラクター関連のグッズや、番組で取り上げたお取り寄せ品を販売するだけでなく、言わば宣伝公告以外で運送や物品管理の事業展開も行なう必要があり、ただ番組や映画を作っているだけでは済まないことを意味します。


マーケティングにかけてはフジテレビも、競合他社に負けないものを持っているだけでなく、ディノスなどの販売事業部を昔から展開しており、カタログなどの紙媒体のメディアとテレビやインターネットのコンテンツを合わせたマルチメディアの広告事業を狙っているのは明らかで、ホリエモンの買収目的は、そうしたフジテレビのポテンシャルの高さを狙ったものと言えます。


TV通販に美味しいところ持っていかれて、ようやく物品販売での自社の優位性に目覚めたフジテレビは、いよいよ本格的に物品販売に力を入れてきていますが、そうした傾向はフジテレビに限らず、他のキー局や地方局でも物産販売などは行なわれていますが、所詮物産やお土産のレベルが多く、日常品やファッションなどに関する販売事業は、まだまだスポンサーに気兼ねをした規模で、小売業界に影響を及ぼすには至っていないのが現状です。


宣伝効果に関しては、インターネットがその公告効果で、影響力を伸ばしているとは言え、TV放送の宣伝効果に比べれば比較するまでもなく、まだまだ話題性はあっても物品販売数では、競争相手にはなっていません。しかし今後TV公告とインターネットの複合した宣伝公告が、宣伝公告の主流になることは明らかです。そうした動向にどれだけ早くビジネスモデルを構築するかは、TV宣伝を利用した通販業者でも、インターネットのサイト業者でも、同じ立場にあり同じ考えをもっています。
要するにメディアの融合です。地デジが本格普及して双方向通信が可能になっているのを待っているよりも、今現在の双方向通信はインターネットの世界では既に出来上がっていますから、何年も先の通信インフラの普及を待つより、今から予行演習をしておく事で、将来の双方向通信時代のイニシャティブを握ることが出来ると言えます。


posted by 智恵蔵 at 10:43| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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